細胞診から確定診断の下るまで

腋のしこりを直接検査にかける細胞診断。
その後レントゲン、マンモグラフィ、CTと画像検査が続くことになりますが、
初診日からいきなり生検(麻酔注射→超音波画像エコーを見ながら注射針を刺す→疑わしい細胞を吸引→それを2本!)を受けるという、思いもかけない展開になり、
私はそれまで漠然と過信していた自分の体の健康状態が、
実は思っていたものの真逆なのだと悟りました。
そして検査結果を待つことなく、
私はその後の治療方針を決定づける、
さまざまな治療方法を自ら探し始めました。

その一週間がその後の治療方針を決定的に

初診の日の診察室から出た瞬間から、
私は猛然とがんに関する資料を集め始めました。

猛然と、とはいっても、
実際は体はふらふら、顔は青ざめていたに違いないのですが、
頭だけは走り出したように高速回転していました。

まずは病院の一階にあった患者支援センターに立ち寄りました。
センターはほぼ癌患者を想定していて、
さまざまな癌のリーフレットが揃い、
専門的な医学書や当事者の闘病記が並んでいます。
私は閉館時間ギリギリまで蔵書を読み進め、
星野仁彦医学博士著「ガンと闘う医師のゲルソン療法」という本と出会いました。

(この方は児童青年精神医学の専門家で、後日改めて縁を感じることに。)

正式な診断の下る前から、
三大治療(手術・抗がん剤治療・放射線治療)に懐疑的な本に出会ってしまったのでした。(しかも大学病院の中で)

精密検査と並行して資料収集

精密検査は2日に分けて行われ、
病院からの帰り道、星野先生の著書を購入。
引き続き、本家マックス・ゲルソン博士の著書「ガン食事療法全書」も購入しました。

ゲルソン療法は一言で言えば「厳格な食事療法」です。
それを星野先生は、仕事をしながらできるよう、
アレンジをして実践されて見事に結果をお出しになりました。

こんな療法があるんだ。
しかも自分の食生活を省みると、
本の指摘はとても理にかなっていると思えました。
(詳細はまた別に記します。)
私もこの療法をやってみよう。
検査結果が出る前に、気持ちは固まっていました。

オーダーメイド癌治療

初診から11日後、確定診断が下りました。
結果は以下のようなものでした。

  • 右乳房を原発巣とする乳がんステージⅡb。
  • 右腋窩リンパ節に転移あり。
  • 原発巣ははっきりしないが、石灰化が見られる。

覚悟はできていたので、思いの外冷静に受け入れられました。
これに対しての病院の治療方針は以下のようなものでした。

  • 半年間の術前化学療法
  • 摘出手術
  • 放射線治療

すぐに手術と云われると思っていたので、
驚くと同時に、腫瘍が大きくならないか不安になりました。

「腫瘍のタイプを見極める」
「抗がん剤によって腫瘍を小さくしてから切る」
と、なぜすぐ手術をしないのか一通りの説明を受け、
受け入れることにしました。

が、主治医には診断の最後にこう言われました。
「様々な人が、さまざまなものの効能を謳ってあなたに近づいてきたり、
アドヴァイスをしてくれると思いますが、
くれぐれも『普通の生活』をしてください、いいですね?」

その時の私にはこの言葉が一番印象に残りました。
「ああ、この先生とは意見が合わないな…」

基本的には、三大療法を受け入れはしても、
さらに自分の良いと思える治療、出来ることはなんでもする。

そうして、なんとしても自分の力で腫瘍を小さくしてみせる!
と、強い決意をしました。

私のオーダーメイド乳がん治療の始まりでした。

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