プレシジョン・メディスンと近赤外光線免疫治療法

先日NHKスペシャルで、“がん治療革命”が始まった ~プレシジョン・メディシンの衝撃~と題して、臓器横断的な遺伝子解析によって、分子標的薬を使い分けガンを縮小させる、という手法が取り上げられていました。

AI(人工知能)を使うことによって遺伝子異常が複数存在する場合も、対応する薬をサジェスチョンして貰える新しい治療が始まっていると紹介されていました。

番組でオバマ大統領が高々とプレシジョン・メディシンを推進する演説をしている姿を見て、凄い時代になったものだと感心していたが、
まてよ、横断的臓器治療って、どこかで聞いたと思ったら、
なんとうちのば〜ちゃん(義母)が数年前、加齢性黄斑変性を患って、
視界が歪んで歩くのにも支障が出ていたのに、
参加した治験で使われていたのがアバスチンという抗がん剤で、
これがものの見事に効いて(こんなに効いた人は初めて診たと医者に言わしめた)
79歳になる今も無事自動車運転が出来ているのでした。

ただ、治験ならいいのですが遺伝子検査だけで40〜100万円の費用がかかり、
治療薬も保険が適用されないため、限られた人しか行うことができません。
また、そもそも遺伝子が特定できなければ、
かけた費用はガンを縮小することなく消えてしまいます。

番組でも対応した遺伝子が見つからず、
「効くか効かないかわからない」抗がん剤治療に臨む患者さんが映されていて、
辛い抗がん剤治療を終えて、「縮小が見られませんでした」と言われた自分のことも思い出し、胸が痛みました。

米国の偉大な研究成果「近赤外光線免疫治療法」

対してまたもオバマ大統領が一般教書演説(2012年)で取り上げた
「近赤外光線免疫治療法」は、
がん細胞だけに結合する抗体にIR700という物質を付け、
近赤外線を当てることで化学反応がおこり、
たったの1〜2分でガン細胞だけを破壊するという、
夢のような治療法が話題になっています。

副作用もほとんどなく、全身のガンの8〜9割をカバーでき、
転移ガンにも応用できるとのこと。
免疫制御細胞を叩くことで、免疫細胞が本来の力を発揮して、
数時間のうちに全身のがんを叩いてくれる、
とのことで、目を見張るような内容です。

臨床試験も進んでおり、
2〜3年のうちには実用化できる予定とのこと。

治療費や体への負担も従来になく少なく、
一生がんと付き合っていかなければいけない私たちに、
とてつもない希望の光を与えてくれそうな治療法のようです。

しかも開発者は日本人!
詳細はこちらです↓

近赤外線でがん細胞が1日で消滅、転移したがんも治す ――米国立がん研究所(NCI)の日本人研究者が開発した驚きの治療とは

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コメント

  1. Jun Isida より:

    日本ではあまり知られていないのですが、アメリカでIR700抗体を使ったがんの近赤外線治療が開発されています。インターネットで調べればいろいろな情報も出得られますしフェイスブックの私のページ(検索窓でjun isidaで見つかります)でもいいねしています。アメリカ大統領が取り上げるほどの研究成果で画期的ながんの治療法と言えるでしょう。いずれは乳がんにも応用できる日が来るといいですね。肺がんはまだのようなのですが、肺に内視鏡を入れるという手法も考えられるので肺がんにも応用できるかもしれません。