石原結實先生のヒポクラティック・サナトリウム

2010年1月に手術を終えて、
3月から25回に渡り放射線治療を受けた私は、
冬の間ずっと悩まされていた背骨の痛みが、
1月の手術前の骨シンチグラフィーでその場所に異常が見つかり、
3月のMRI,4月のPET,PET-CTでも同じ位置に異常集積があり、
「骨転移の疑い」と診断されていました。

(今書いていてもぞっとするような医療被曝状態ですが…汗)

ですが本人は嫌だなと思いながらも、
原発巣は取っているし、リンパも郭清したし、
何より気持ちの面ですっきり春を迎えていて、
これ以上病院に通いたくない気持ちの方が強くなっていました。

大学病院の放射線治療室は地下3階にあって、
エレベーターで降りるだけでも気が重くなってきます。
そこに土日を入れずに25日間ですから、
実質1ヶ月半通い続けた訳で、
窓のない耳鳴りのするような世界から春の日差しの中で養生したくなるのも、
無理はないと思います。

結局ゾメタ(骨を丈夫にする薬)を一回打っただけで主治医に頼んで治療は終了して貰いました。

そんな折、仕事でお世話になった方から、
石原結實先生のヒポクラティック・サナトリウムを紹介して貰い、
石原結實先生を紹介してくださったS様への手紙

8月、アトピーで苦しんでいる妹と二人で断食体験をすることになりました。
S様はサナトリウムの回数券をお持ちで、
それを分けてくださいました。
(今はあるかどうかわかりません。)

妹は仕事の関係で長い休みを取ることができず、
私も1年近い済陽式食事療法でのジュース生活で、
長い断食は受ける自信がなく、
最短の1泊2日コースという弱気な選択でした。

予約の際には、
「病歴伺い」という用紙に
・身長・体重
・病名
・病気の経過
・手術の有無
・困っている症状
・服用中の薬
・保養所を知った動機
を記載します。
聞くところによるとこれを元に審査があるのだそうです。

私たちは紹介があったためすんなり受け入れていただき、
運良く石原先生の診察も受けることができました。
(これは紹介の有無ではなく日にち的なタイミング)

人参・りんご(+レモン)ジュースとトレーニングジム

「結桃源郷(ユートピア)」という名の施設に着くと、
夜、トレーニングマシンに囲まれた広間で、
石原先生のお話をみんなで聞く。
先生はお茶目な方で、
「豪華な食事を出すでもない施設に、こんなに人が集まるのだから不思議」
「モデルのKさんも常連だ」
と、軽口がポンポン飛び出す。

診察の際も、
「体を温めなさい、◯◯先生は白髪でしょ?あれ、冷えてるのよ」
「私を見なさい、髪黒々♪」(←でも薄い)
私の25年は運動していないお腹を触って、
「あれ、でも筋肉あるね」
私「大学時代スポーツやってました」

先生がトレーニングマシンにこだわるのも理由があるらしく、
「胸廻りの筋肉を鍛えなさい」
手術してリンパを取った右腕はリンパ浮腫の恐れがあるため力を入れてはいけない、
と答えると、
「壁腕立て伏せをすればいい」
と教えてくださいました。

先生は小柄ながら筋骨逞しい体が自慢で、
腕まくりをして皆にも見せてくれていましたが、
胸筋を鍛えるのは乳がんに良いということらしく、
本当に軽い力で楽にできるので、
私は今でもこれだけは守って毎日お風呂でやっています。

体に脂肪を蓄えていると、
乳がんになるリスクがあがるそうなので、
女性ホルモンと乳がんのリスク)
先生の指導は理にかなっているのですね。

人参ジュースは人参3本とりんご1個が1回分で、
好みでレモンをかけて飲みます。
個室には生姜湯と黒糖が常備してあり、
好きなだけ飲むことできます。

空いた時間にはお風呂やジムで汗を流すことができ、
空腹を感じることもほとんどなく、
皆より一足早く捕食(簡単な重湯と具なし味噌汁)を食して、
シャバに戻ってきました。

スポンサーリンク